30年以上も前の話です。
当時、中学受験のクラスを持っていたのですが、模試の結果が悪くて泣き始めてしまった生徒さんがいました。
1時間目の国語の時に成績を渡し、そこからおいおい泣き始め、(ちなみに私は国語担当だったので、なんだか自分が泣かせたみたいで困惑)、その後、2時間目の算数、3時間目の理科でもずっと泣いていてどうにも手におえない状態でした。
ところが、4時間目の社会の時、社会担当の講師が
「いつまで泣いてんの? 泣いてる暇あったらさっさと勉強しろ、じゃないと受験で落ちるぞ。あほか」
と一喝。
その言葉にその生徒さん、雷に打たれたかのような衝撃を感じたような表情のあと、ピタッと泣き止み、真剣に取り組み始めたのです。
で、その後の受験は全勝、志望校に合格しました。
あれから30年以上たち、時代も変わりましたので、今こんなことを授業時間に口にしたら問題になるかと思います。
ただ、いわないがために成長の芽を摘んでしまっているのも事実。
今のご時世、子どもたち、若者に一見優しい世の中に見えて、本当は優しくない世の中なんでしょうね。